研究課題/領域番号 |
16520273
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
金田 章宏 千葉大学, 国際教育開発センター, 教授 (70214476)
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研究分担者 |
松本 泰丈 千葉大学, 文学部, 教授 (90082932)
HOLDA M・A 千葉大学, 国際教育開発センター, 教授 (50251153)
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キーワード | 八丈方言 / 青ヶ島方言 / 音声・映像データベース / 電子化資料 / 方言文法 |
研究概要 |
八丈島で現地調査を行ない、談話、民謡、民話などの方言資料の収集を行なった。それらの資料の文字化を順次すすめているが、年度内にそのすべてを終了できなかったため、次年度も資料収集およびその文字化を継続してすすめていく。 また、過去に収集した音声資料についても、現地で確認作業を行ないながら、順次、文字電子化作業を進めており、最終報告書に反映させる予定である。 ただ、インフォマントの中心的かつもっとも重要な存在である奥山熊雄氏の個人的事情(平成17年9月に交通事故により、けが)により、同氏からの聞き取り調査が十分にできなかったことはたいへん残念である。来年度に期待したい。 昨年度から着手している、国立国語研究所所蔵の八丈方言資料カードの電子化入力作業を年度内に終了したので、より利用価値を高められるように、次年度に体裁を整えた上で、紙媒体および電子媒体で最終報告書の一部として公開する予定である。 なお、これまでの調査研究の成果および今回の科研での調査結果をふまえて、八丈方言の感情感覚語彙における文法現象についてEAJS国際会議(ウイーン)で研究発表を行なった(Akihiro Kaneda and Martin Holda ; Actuality in emotional and sensory verbs and adjectives)。質問も多く寄せられるなど、発表内容に対する関心の高さをうかがい知ることができた。 また、本科研の研究成果の一部を、「特殊な方言文法-なにをもって「特殊」というのか-」(『日本語学』2005.12 pp.44-54)に発表した。琉球諸方言との関わりにも注目しており、今後の比較対象研究に展望を開こうとするものである。
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