今年度は、文字の平面配置の研究テーマとして設定した、 A.他の文字との配置関係 B.他の平面図形との配置関係 C.画面との配置関係 の3点のうち、AとCを重点的に調査した。 Aについては、 中央ブロック→右ブロック→左ブロック という特殊な進行順序のブロック配置が見られる中世の軒丸瓦、板碑、護符、棟札などの資料を、昨年度に引き続き収集するとともに、こうしたブロック配置をもつ資料の特性、さらにはこうしたブロック配置の存在理由についての分析・考察を進めた。 Cについては、護符や呪符に下から上へ書く(貼る)ものがあることに注目し、こうした「逆さ文字」の資料の収集に集めるとともに、こうした習俗の機能・存在意義について考察を進めつつある。 また、本年度は本研究の最終年度なので、研究の取りまとめもおこなった。
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