研究課題/領域番号 |
16520315
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大北 葉子 東京医科歯科大学, 留学生センター, 助教授 (10361726)
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研究分担者 |
松島 英介 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教授 (50242186)
佐々木 喜則 お茶の水女子大学, 人間文化研究科, 助教授 (00334558)
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キーワード | 日本語学習 / 非侵襲脳機能計測 / 近赤外分光法 / MEG / fMRI / 初級者 / 漢字認識 / 習得速度 |
研究概要 |
非漢字圏日本語学習者で初級学習者8人、初級-中級学習者4人、上級学習者6人、日本人10人を対象に真漢字、偽漢字、誤漢字、ハングル文字、および絵フォントを視覚刺激として、脳磁図測定を行った。ハングル文字提示時に被験者にカスタネットをたたいてもらい、課題遂行の確認と精度の目安とした。被験者のハングル文字認識正解率は90-100%であった。脳磁図において文字認知の指標とされるM170(刺激呈示後150-200ミリ秒付近)の振幅の面積を漢字刺激を1.0とした時の偽漢字、誤漢字、ハングル文字、および絵フォントとの比率を各グループ間で比較した。日本人では真漢字に対する偽漢字、誤漢字、ハングル文字に対する反応に個人差が大きく、ハングル文字に対する反応が一番大きい被験者が4人、偽漢字が3人、誤漢字が3人だった。絵フォントのみはすべての日本人被験者で真漢字にたいする比率が低かったので、グループ間の比較には[真漢字:絵フォント]の比率を用いた。その結果、[真漢字:絵フォント]は初級学習者1.0中級学習者0.85上級学習者0.82日本人0.80となった。日本語学習経験のない非漢字圏初級日本語学習者は漢字と絵フォントの区別がないのに比べて学習が進むにつれて、絵と文字という区別がなされるようになったと考えられる。本研究は横断的研究であるため今後縦断的研究で確認する必要がある。M100(刺激呈示後150-200ミリ秒付近)は顔の認知では視覚刺激が顔か顔でないかを判断していると考えられている。M100は観察される被験者とされない被験者があったが、観察された被験者の中で、中級学習者一人と日本人一人で5種類の刺激のうちハングル文字に対してのみ反応が見られなかった。文字認知でもM100は文字か文字ではないかの判断をしている可能性が示唆された。
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