研究概要 |
平成17年度の取り組みの詳細 (1)小学館と協力し、研究補助者(謝金)を使って教育資源(英文リソース)の収集を行った。なお、収集した英文は科学技術論文のテキストである。電子化したテキストには、書誌情報も付与されていて、データベース化される予定である。 (2)小学館SCN(商用サイト)から東京外国語大学『文法項目別BNC用例集』を公開した(2005年9月(http://scn02.corpora.jp/~sakura04/index.html))。『文法項目別BNC用例集』は、東京外国語大学・佐野研究室(佐野は本科研の共同研究者)と小学館との共同プロジェクトによって作成した英語の例文集である。中学・高校の英語教科書と文法書を調査して選定した144の文法大項目と14の下位項目によって構成される1320の文型パターンに、BNCから抽出された20万を超える用例が分類されている。小学館BNCオンラインに契約している利用者は無料で利用することができる。本サイトを通じたe-Learning用教育素材として学習や教育に活用できる。また、巨大コーパスから抽出された新しい英語教育用の素材として活用できる。昨年度開発した英語の語彙レベルを指定して,文型検索ができる仕組みも取り入れている。語彙レベル情報は,JACET(大学英語教育学会)編8000語,小学館プログレッシブ4800語,アルク12000語を用いた。(小学館SCNは、言語学、言語教育、言語教材研究、文学研究のみならず、広く「ことば」に関わりのある研究、職業に携わる方々の支援データベースであり、「コーパス」を利用した新しい成果と可能性を追求する目的で設立されたプロジェクト。) (3)句動詞(Phrasal Verb)用例集の作成を行った。句動詞(4322語)と文型(32パターン)を電子化し、句動詞パターンをBNCコーパスから抽出する仕組みを開発した。BNCコーパスからの抽出準備が整った。 (4)文法項目別BNC用例集として抽出した例文の評価を実施した。1320の文型すべてについて、自動抽出した100文ずつを、教育素材としての妥当性を研究補助者(謝金)を使って評価した。評価結果をもとに英文素材の改善を行い、次版の『文法項目別BNC用例集』を作成する予定である。
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