本研究は、韓国(仁川市)、中国(北京市)を調査対象とし、準備→現地第一次調査→資料データー次分析→現地第二次調査→資料データ最終分析→結果公表という循環で、2年間にわたって実施する。今年度は、計画に沿って以下の事項について研究を推進し、成果を収めた。 (1)韓国(仁川市) 平成16年4月〜9月:現地調査のための準備期間として調整を依頼している仁川市仁花女子高等学校呉教頭と連絡を重ね、英語授業参観と現職英語教員研修プログラムおよび仁川市教育庁英語教育政策についての聴き取り調査に向けて、人脈作りを行った。また、第7次教育課程の日本語翻訳を進めた。 平成16年9月15日〜9月29日:第一次現地調査を実施した。具体的には、仁川市蘇来初等学校、仁川市延寿中学校、仁川市仁花女子高等学校の3つの公立学校において、英語授業をビデオに記録した。また、仁川市内の仁荷大学教育学部英語教育学科李教授を訪ね、中・高等学校英語教師のための現職教員研修の内容について聴き取り調査を行った。 教材については、上記の初等学校、中学校、高等学校で使用されている教科書、教科書指導書、CD-ROMを、ソウルの教科書取次店および、大韓教科書株式会社に赴き、入手した。 平成16年10月〜平成17年2月:収集した3つの学校のビデオから文字起こしを行い、授業者に尋ねてみたいと思う箇所を選定する作業を進めた。また、生徒についても、なぜこの英語の授業活動にやる気を感じているのかを尋ねるために、グループ活動の箇所について、文字起こしを行い、インタビュー内容を決定した。 平成17年2月10日〜2月23日:第二次現地調査を行った。3つの学校の英語教師に対して、9月の授業のビデオを見せながら半構造化面接を行い、その発話内容を録画した。また、仁川教育庁中等教育課英語指導主事劉氏に面談を実施し、仁川市の最新の公立学校英語教育政策について資料を収集した。 (2)中国(北京市) 平成16年8月〜平成17年2月:現地第一次調査のための準備期間。現地のコーディネーターと連絡を取り、現地調査のための準備を実施した。また、授業標準(教育課程)の日本語訳を綿密に行った。 平成17年3月6日〜3月19日:現地第1次調査を実施する。
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