研究課題
本研究は、工学系の学生に適した英語学習の教材を作成するため、その方策としてコーパスとe-learningを使用するものであるが、その研究内容は1.コーパスとe-learningに関する理論的基礎研究、2.コーパスデータの採集と精製、3.コーパスデータを分析した結果のe-learning教材への応用の三つに大別される。本年度は16年度から行っていたコーパス言語学やe-learningに関する基礎研究とテキストデータの収集やデータ精製などを継続しつつ、さらにコーパスデータを分析した結果とそれを利用したe-learning教材を試作した。またこの試作教材を使用した結果を、研究会、学会などにおいて発表した。また海外研究協力者であるNagano Robin Lee氏にも継続して文献収集、試作教材へのフィードバックなどに参加してもらった。1.コーパス言語学とe-learningに関する理論的基礎研究引き続き書籍・文献による研究と、研修会(インストラクショナルデザイン)の参加、及び学会発表(英語コーパス学会、大学英語教育学会、EuroCall、教育工学会、KES)を行った。2.コーパスデータの採取と精製新たに、自然科学系学術雑誌としてNature,学術論文として生物系、土木系、応用物理系を加え、コーパスデータとして精製した。総語数は現在約400万語である。3.e-learning教材の試作構築したコーパスデータを元に、読解教材として論文のabstractを材料とした教材を開発し、学生に実験を行いフィードバックを得た。これはabstractに品詞タグと意味タグを付け、主語・主動詞の確定の助けになるかどうかを見るものである。品詞タグにより文章の同じ品詞のものがハイライトされ、ポインタを合わせると語の意味がポップアップ辞書に出てくる機能を持つ。意味タグにも同じような機能を付加した。さらに携帯電話学習用に、例文の検出と4択問題を試作し、動作確認を行った。また、幾つかの専門分野に共通して頻繁に出現する、サブテクニカル語の確定を行い、語彙リストを作成した。これにより、今後の学習教材のターゲットがより明らかとなった。
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New Directions 24(to appear)
平成17年度情報処理教育研究集会
日本教育工学会第21回大会講演論分集
ページ: 395-396
Knowledge-Based Intelligent In formation & Engineering Systems(KES2005) LNAI 3681
ページ: Part I,794-Part I,800