研究概要 |
英語の文部科学省検定教科書に関して,「平成元年度改訂学習指導要領下における中学校の検定済教科書」「平成11年度改訂学習指導要領下における中学校の検定済教科書」「平成元年度改訂学習指導要領下における高等学校の教科書」「平成10年度改訂学習指導要領下における高等学校の教科書」において使用されている語彙と用例のデータベースを点検して再構築し,中等教育における英語教育で用いられる語彙をさらに量的・質的に分析した。 中学校用の教科書についてはそれぞれ7社の3学年分,21冊を分析の対象とした。高等学校用の教科書においては,新指導要領のもとで「英語I」「英語II」「オーラル・コミュニケーションI」「オーラル・コミュニケーションII」「リーディング」「ライティング」の科目が実施されているが,そのうちで必修となっている「英語I」と「オーラル・コミュニケーションI」を対象とした。したがって,旧指導要領でも「英語I」と「オーラル・コミュニケーションA/B/C」を相当するものとしてとらえ,分析の対象としている。 教科書および教師用指導書を資料として収集し,語彙リストの作成を行うとともに,用例をデータベース化し,頻度分析に代表される量的分析に加えて,文脈も含めた言語の質的分析にも踏み込むためのデータを得ることができ,アーカイブ化した。 そして,学習指導要領の改訂による教科書の変化を分析するために,平成元年度改訂と平成10年度改訂の学習指導要領における教科書の語彙の頻度および質の相違に関する分析を行った。
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