研究課題
基盤研究(C)
本研究は、英語教育に利用可能な映画のコーパスを構築し、映画の分析と教育への応用に関する提言をおこなうことを目的とする。今年度は、4ヵ年計画となる本研究の初年度である。まず、本研究の第1段階であるコーパス構築のために、教員と学習者の映画に対する好みや、映画のどのような側面を教育的に利用しているのかについて、アンケート調査をおこなった(補充調査を2005年度に計画している)。この調査でもっとも指名頻度の高かった映画50本について、DVDやビデオテープおよびシナリオを購入し、これを本研究のパイロット・データベースとした。シナリオが入手不能な新作の映画については、可能なものはインターネットのサイトからダウンロードし、そうでないものについては、ディクテーションによる筆記を開始した。シナリオはコーパスにおいて今後使用するために、テクストファイルならびにエクセルファイルにて保存してある。現時点では、登場人物名とそのせりふのみが保存されているが、今後、性別や年齢などのデータやコンテクストにかかわるデータも入力される予定である。これまでおよそ半数の映画について、データの入力を終えた。データの収集と並行して、データの分析も進めつつある。これまで2種類の発話行為(賞賛と謝罪)、およびディスコースコンテクスト1種類(電話での会話)の分析をおこなった。映画における発話行為データについては、語用論研究で報告されている民族誌的フィールド調査結果と比較し、現実の会話データとの強い共通性と体系的な相違点を抽出した。電話の会話に関する分析は、現在進行中で、2005年夏に完成する予定である。
すべて 2005 その他
すべて 雑誌論文 (6件)
神戸外大論叢 54
ページ: 53-62
Pragmatics in Language Learning, Theory, and Practice. (D.Tatsuki (Ed.)) (Tokyo : JALT Pragmatics SIG.)
ページ: 87-98
ページ: 99-117
http://manythings.org/fcp/compliments.html
Proceedings of the PAC5 at FEELTA 2004. (印刷中)
http://www.manythings.org/fcp/Tatsuki-Video.html