研究分担者 |
カイト 由利子 関西大学, 外国語教育研究機構, 教授 (00309204)
玉井 健 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (20259641)
山口 治彦 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (90220269)
阿部 晃直 神戸市外国語大学, 外国語学部, 教授 (50202669)
南 隆太 愛知教育大学, 外国語教育講座, 教授 (60247575)
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研究概要 |
本研究は,映画のせりふコーパスを使った語用論的研究であり,映画に関して教員と研究者にとって必要な情報を体系的に収集し,そして普及するための革新的な試みである。 1.コーパスの構築 インターネット上のアンケート調査によって,教育者と学習者から言語教育および言語学習で用いた映画5点の題名とその特徴などを収集した。その集計結果から,よく用いられた映画上位50本をコーパスの資料とした。教育目的、アンケート協力者に関する情報・映画が利用された状況などをクロス集計し,コーパスの補助資料とした。 2.コーパスの発話行為研究への利用 研究対象となる発話行為(賞賛および不平のやりとり)を上位40本の映画シナリオから収集し,定められたコード表に基づきコード化した。コーパスから収集された結果をこの分野の先行究であるK.ローズの調査結果と比較検討した。 3.調査結果の意義 本コーパスに基づく調査結果は,学会において報告され,また,論文原稿は学術雑誌に提出されている。本研究は,教育者や学習者に実際に使われている映画を収集したコーパスに基づいて,言語学,語用論,そして英語教育に関する信頼の置ける情報を豊富に提供することで,これまでの研究や教育実践で見過ごされてきた過ちを矯正している。本研究は,また,映画に関する膨大な資料を収集したことにより,言語教育および言語学習にとって重要な研究を促進し,映画メディアをコーパスとして利用する語用論的、教育学的、言語学的研究のモデルとなることであろう。
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