研究課題
基盤研究(C)
本年度は物品に関しては、前年度と同じく日本・中国の金石学関係の基本図書、日本史関係の基本図書の収集に務めた。一方、これまで収集した諸史料・文献は継続して研究中である。出張に関しては(1)三重県教育委員会(但し、公費)、(2)水戸方面、(3)日光東照宮、(4)蓬左文庫・神宮文庫、(5)大阪天満宮文庫、和歌山県長保寺の5回であり、(1)は後掲『梵鐘』誌論文のため、(2)は水戸に関わる墓誌などの調査で、院生を助手役で同行、(3)は東照宮朝鮮鐘の調査で、近年中に論文にまとめる予定であり、(4)は後掲群馬大学紀要論文のためで、(5)は後掲群馬大学紀要ならびに紀伊徳川家の墓誌の調査のためであった。本年度発表論文の後掲『梵鐘』誌のものは年来手がけてきた群馬県下の梵鐘研究の一環で「群馬県梵鐘年表稿」(『群馬大学教育学部紀要』人文・社会科学編47巻、1998)をふまえたものである。『群馬大学研究紀要』論文は、今回の科研費の課題である日本金石学史上、従来、取りあげられることのなかった米谷金城とその『墓碑考』を紹介分析したもので、研究継続中の西田直養などとともに今後発展させる課題である。この外、『梵鐘』誌に全錦雲「日中梵鐘の比較研究 上」を翻訳し、また昨年度、国士館大学で講演した内容が「中国の墓誌」(『国士館大学東洋史学』2号)として掲載された。また本年3月に明治大学博物館でおこなわれた「顔真卿と近年発見の石刻シンポジウム」ではコメンテーター・司会をつとめ日本の墓誌についても発言した。4年間の研究期間中の成果はさしたるものではないが、今後、収集した諸史料・文献をふまえ、研究を継続深化し、日本金石学史を体系化するとともに個別の金石についても研究成果を発表する予定である。
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群馬大学教育学部紀要 人文・社会科学編 57
ページ: 13-22
ANNUAL REPORT OF THE FACULTY OF EDUUCATION GUNMA UNIVERSJTY Cultura science Series 群馬大学教育学部紀要 人文 ・ 社会科学編 vol. 57
梵鐘 20
ページ: 27-49
BONSHO (Temple Bell) 梵鐘 vol. 20