本年度は、研究の初年度ということで、主として、基礎的なデータの収集を行った。 細かい内容は省略するが、概要としては、日本・中国の合議制および宮都に関する参考文献の収集、平城京および平安京など日本の都城に関する調査、および『日本書紀』から『文徳天皇実録』にいたる五国史から儀礼とそれにまつわる殿舎の抜き出し作業を行った。 また、一部研究に着手し、日唐の比較の視点から、上卿制の成立に関する若干の考察を行った。この点については、来年度以降、本格的に研究し、論考にまとめ上げていきたいと考えている。 来年度は、さらに『日本三代実録』および格式、『類聚符宣抄』などの法制史料から同様の抽出作業を行うほか、参考文献の収集、都城と儀式空間の具体的関係について、考古学的な面からも史料を収集し、併せて本格的な研究を推進していきたい。
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