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2004 年度 実績報告書

フランス近代における都市空間の社会史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16520447
研究機関東京都立大学

研究代表者

中野 隆生  東京都立大学, 人文学部, 教授 (90189001)

キーワード近代史 / 社会史 / 都市史 / フランス / 民衆生活 / 都市空間 / 住宅 / 日仏比較
研究概要

1、日本との比較を意識しつつ進めてきたフランス近代都市史研究のめざすべき方向性の模索が、『都市空間の社会史 日本とフランス』におさめた論考「近代都市史研究における日仏比較の可能性」において、一定の地平に到達した。そこでは、地理学から影響をうけた都市空間という考え方に注目しつつ、近代都市に向けられる日本とフランスの歴史家のまなざしの違いを指摘したが、日本とフランスの社会的差異が反映した、こうした違いの明確な認識が、フランス近代都市史研究で国際的にオリジナルな貢献をなすには、いまや切実に求められている。
2、日仏比較の視座・方法は、2004年10月にフランスからアニー・フルコー(パリ第1大学教授)、マリ=クロード・ブラン=シャレアール(同助教授)、アラン・フォール(パリ第10大学ナンテール校研究員)の3氏をまねいて開催した日仏シンポジウム「現代都市発展の社会経済史-民衆生活、移入民、都市空間-」の導きの糸となった。シンポジウムでは、大岡聡(日本大学講師)、外村大(早稲田大学研究員)、成田龍一(日本女子大学教授)の報告もえて、近代都市史研究のかかえる多様な課題と可能性を示すことができた。近い将来、論集として刊行を予定している。
3、20世紀前半のパリとその郊外を対象とした都市社会史的研究に着手した。当面は、1920〜30年代パリ地方をめぐる都市政策の中心的担い手たちについて、アンリ・セリエに焦点をあわせながら、その都市や住宅にかんする認識・理念・構想を明らかにしてゆく。田園都市として表象される住宅・カルティエ(街区=界隈)の空間編成、都市的課題の解決のために提唱される行政の組織再編などが問題となろう。この点では、京都大学所蔵の雑誌La Vie Urbaine (1919〜30年刊)を閲覧し、きわめて貴重な情報を集めることができた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 近代都市史研究における日仏比較の可能性2004

    • 著者名/発表者名
      中野 隆生
    • 雑誌名

      都市空間の社会史 日本とフランス(中野隆生編)(山川出版社)

      ページ: 3-33

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [図書] 都市空間の社会史 日本とフランス2004

    • 著者名/発表者名
      中野隆生 編
    • 総ページ数
      268
    • 出版者
      山川出版社

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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