研究概要 |
◎初年度に今般の研究で必要な主要graffiti資料集と銘文資料集を収集しえたので、本年度の最重点課題は、そのデジタル化作業であった。しかし、graffitiや銘文資料には文字情報のみならずシンボルや図像も併記されているため、デジタル化作業は必ずしも予定通り進行したとはいいがたい。これは次年度への継続課題となる。 ◎さらに、当該研究に必須の資料集WILPERT, J., I Sarcofagi cristiani antichi Roma, Roma, 1929-36,3 text and 3 plate vols.in-folio with 300 colotype plts.and 293 textillsを、南山大学神学院図書館から借り出してデジタル化することができた。 ◎graffitiおよびその周辺の画像収集のため、イタリアおよびチュニジアへの現地調査をおこなった。これは資料のデジタル化と即応しての、インターネット上で成果公開を可能にするため、知的所有権問題をクリアする必要からだったが、ほぼ初期の目的を達成できた。 ◎以上の予備的作業での中間到達点の一端を、以下2学会で報告することができた。 2005年10月22日 上智大学史学会月例会(上智大学):「2005年度オスティア遺跡調査報告」 2005年11月20日 西洋史研究会大会(青山学院大学):共通論題報告「4世紀初頭、キリスト教迫害推進を希求した常民たち」 ◎また、共著(他執筆者10名)『歴史家のパレット』渓水社、2005年に、「紀元後3世紀初頭M.Aurelius Prosenesの石棺を見、銘文を読む」(pp.25〜44)を公表することができた。
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