研究課題/領域番号 |
16520469
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研究機関 | 北陸学院短期大学 |
研究代表者 |
小林 正史 北陸学院短期大学, 教養学科, 教授 (50225538)
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研究分担者 |
久世 健二 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (80177998)
北野 博司 東北芸術工科大学, 歴史遺産学科, 助教授 (20326755)
徳澤 啓一 岡山理科大学, 総合情報学部, 講師 (90388918)
長友 朋子 大手前大学, 史学研究所, 研究員
中村 大介 岡山大学, 埋蔵文化財研究調査室, 助手
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キーワード | 黒斑 / 野焼き方法 / 道具としての土器 / 土器作り工程間の機能的関連 / 縄文土器 / 弥生土器 / 土師器 / ワークショップ(参加型・経験型の研究会) |
研究概要 |
本研究の目的は、縄文土器・弥生土器・土師器の野焼き方法を復元すること、および、当該研究に携わる研究者を養成することである。これらの目的のために平成17年度はワークショップ3回とシンポジウム(2005年11月、大手前大学主催)を開催した。韓国ワークショップ(第6回)では2005年4月30日〜5月5日に高麗大学、韓神大学、ソウル大学において前期無文土器(ミサリ遺跡)、中期無文土器(寛倉里遺跡)、原三国土器(風納土城とミサリ遺跡)を観察した。 大阪の韓式土器の観察会(第7回)では2005年6月11日〜12日に大阪市文化財協会長原事務所において長原遺跡出土の韓式土器(古墳時代の土師器)を観察した。 新潟ワークショップ(第8回)では2005年6月18日(土)・19日(土)に新潟県埋蔵文化財センターにおいて青田遺跡の縄文晩期土器と反貫目遺跡の古墳前期土器を観察した。 ワークショップの最大の成果として、各地域において少数ながらも黒斑の記述に取り組む研究者が出てきたことがあげられる。上述の各ワークショップでは地元研究者有志によりレポートが作成され、成果報告書に掲載されている。このうち、岩手(須原ほか2005)と韓国(2005年11月のシンポジウムにおける発表資料集)では分析の概要が出版されている。 これらのワークショップにより以下の点が明らかにされた。縄文土器については、「円筒形の土器は最初から横倒しに(薪の上に)置くのに対し、上半が開く土器は内面に薪を差し入れて直立して置き、野焼きの最終段階で横倒しする」といった「土器の形に対応した野焼き方法の違い」が明らかにされた。弥生土器については、弥生早期に「中期無文土器と共通性が強い低密閉。薪多用型の覆い型野焼き」が採用された後、弥生前期、中期・後期へと高密閉・薪節約型(支え・寄り掛け・積み重ねなどにより接地面積を最小化することにより、接地面周囲の薪を少なくする)へと移行し、朝鮮半島とは異なる日本独自の特徴が強まることが示された。
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