本年度は研究計画に則り、木製遺物を保存する可能性の高い低湿地遺跡に関して、英語圏でイギリスを選択し、文献収集を行うとともに、今後の研究の方向性や情報収集の可能性を探るために当地の研究者と討議を行った。併せて、国内でも限定的ながら文献資料の収集を行った。 1.国内所在の文献および情報収集 京都大学埋蔵文化財センター冨井真氏および広島大学で関連情報の収集や、サマーセット・レヴェルズ・ペーパーズを中心とする文献複写を実施した。また、京都大学松井章氏より北アメリカ大陸の資料状況の情報を得た。 2.国外所在の文献収集および情報収集 (1)イギリスでの文献・情報収集のための予備調査(8月28日〜9月9日) 関係文献資料の所在とその収集方法に関して、S.ケイナー氏(セインズベリー協会)およびG.バーンズ教授(ダーラム大学東アジア研究部)とディスカッションを行った。その結果、ダーラム大学図書館を利用できるリサーチ・ビジターの資格取得の内諾を得た。資料見学としてはフラグ・フェン遺跡やヨーク市のヴァイキング関係資料を実見した。 (2)ダーラム大学図書館での文献閲覧と複写(2月14日〜3月8日) 実日数19日間に亘り、大学図書館で下記のジャンルの文献閲覧と複写を実施した (1)木製遺物、木工技術に関する集成や研究文献。 (2)低湿地遺跡調査報告書(植生環境や木製遺物に関するローデータの収集) (3)低湿地遺跡関連の研究文献
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