研究課題
基盤研究(C)
本調査研究は、現代アフリカにおける宗教的実践-特に、葬儀及び即位式について、西アフリカ、ガーナ共和国-特に、アサンテ(Asante)、ダゴンバ(Dagomba)、マンプルシ(Mamprusi)、ロダガー(LoDagaa)等の諸事例を中心に、死と再生の理論的研究と日常的実践のディスクールに関する民族学的研究を行った。アフリカ宗教関係資料収集は、平成16年度には、ガーナ大学アフリカ研究所及びケンブリッジ大学図書館において、平成17年度には、慶應義塾大学、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所(以下、東外大AA研)、京都大学アフリカ地域研究センターにおいて重点的に資料収集を行った。これらの資料収集にもとづいて関係資料に関するデータベース化を行った。これらについては報告書のなかに「死と再生の理論と実践」関係目録を収録した。平成16年度は、ガーナ共和国のアサンテにおいて現地調査を実施した。調査の主題は、(1)アサンテの研究者との意見交換(ガーナ大学アフリカ研究所)、(2)宗教的実践に関する質問紙法及びインタヴュー形式による調査、(3)オポク・ワレ2世の崩御からオセイ・ツツ2世の即位式までの儀礼的な枠組を調査した。平成17年度は、日本アフリカ学会第42回学術大会(於・東外大AA研)において「王の葬儀と寡婦儀礼-オポク・ワレ2世の事例から」、2005年度比較家族史学会秋季大会(於・摂南大学)において「ミニ・シンポジウム やもめ(寡婦)の処遇」と題するシンポジウムで「アフリカの王権、ジェンダー、寡婦儀礼-人間不平等起源論序説」という口頭発表を行った。
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