研究課題
本研究は、市民レベルで行われている「生活のための制度を創る」試みをとりあげて、その実態を明らかにするとともに、その技法・その理念について検討を加えるものである。初年度は、関連文献の収集・分析とケーススタディのための現地調査を行った。その際の対象は、(1)育児(共同子育て)・(2)住居(新しいハウジング)・(3)環境(共用自転車)・(4)消費(地域通貨)としたが、それぞれにつき一定の情報を得ることができた。集中的な作業によって、予想以上の速度で研究が進展したため、その検討結果をまとめたレポートを『生活のための制度を創る--シビル・ロー・エンジニアリングにむけて』という表題で2005年3月末に公刊することができた。なお、その後は、フォローアップの研究を続行しており、一昨年度の「成年後見と介護契約」と対になる論文「高齢者の居住と継続性の尊重」を刊行した。さらに、本研究の理論的な補遺となる論文二編「無償行為論の再検討へ」「紛争解決の民法学から制度構想の民法学へ」も刊行した。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (3件)
民法学における法と政策(能見善久ほか編)(有斐閣)
ページ: 3-31
継続的契約と商事法務(新堂幸司, 内田貴編)(商事法務)
ページ: 32-55
法の生成と民法の体系(林信夫=佐藤岩夫編)(創文社)
ページ: 33-58