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2005 年度 実績報告書

イギリス労働党政権による権限移議改革の検討:欧州化と多層ガヴァナンスの視角から

研究課題

研究課題/領域番号 16530085
研究機関同志社大学

研究代表者

力久 昌幸  同志社大学, 法学部, 教授 (90264994)

キーワード権限移譲 / 欧州化 / 多層ガヴァナンス / 地域議会 / 住民投票 / 準連邦国家 / 都市地域 / 分権
研究概要

平成17年度は,イギリス政治の欧州化および多層ガヴァナンス化に関する国内での資料収集を継続する一方,2回にわたりイギリス,特にスコットランドとイングランド北部を中心に訪問し,労働党政権による権限移譲改革に関係する各種団体本部において資料収集を行った。さらに,この在外研究では,権限移譲改革の現状と今後の展望について,現地のイギリス政治研究者と率直な意見交換を行った。また,イギリス主要政党議員に対するインタビューを行い,権限移譲改革をめぐる諸見解について認識を深めることができた。
平成16年11月にイングランド北東地域において地域議会設置の是非を問う住民投票が行われたが,地域議会設置に対する反対票が多数となり,イングランド諸地域における地域議会設置の動きは一旦停止を余儀なくされた。この住民投票結果を受けて,地域議会設置という形での権限移譲は,2009年に実施されると見られる次期総選挙まで事実上実現が困難になったと思われる。しかしながら,地域議会とは別の形でイングランドにおける権限移譲を進める動きが見られるようになった。それがいわゆる「都市地域(city region)」と呼ばれる広域地方政府の設立を求める動きである。都市地域とは,マンチェスターやバーミンガムなどの有力都市とその郊外に広がる周辺都市を統合した広域地方政府を設立し,首都ロンドンと同様の権限を中央政府から移譲することを想定している。本年度の研究では,都市地域設立の動きが将来的な地域議会設立にとってどのような意味を持つのか検討し,欧州統合が進展する中でのイギリスの地域的ガヴァナンス構造の将来に関する展望を行った。
以上の研究成果の一部については,梅川正美,阪野智一,力久昌幸編著『現代イギリス政治』(成文堂,2006年)に反映させている。また,近日中に研究成果報告書を完成させ,その内容をさらに雑誌論文などで発展させていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 現代イギリス政治2006

    • 著者名/発表者名
      梅川正美, 阪野智一, 力久昌幸 編著
    • 総ページ数
      263
    • 出版者
      成文堂

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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