研究課題/領域番号 |
16530095
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
政治学
|
研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
高橋 進 龍谷大学, 法学部, 教授 (30136577)
|
研究分担者 |
坪郷 実 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (20118061)
畑山 敏夫 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10180887)
小堀 眞裕 立命館大学, 法学部, 教授 (70253937)
神谷 章生 札幌学院大学, 法学部, 教授 (60269719)
野田 昌吾 大阪市立大学, 大学院・法学研究科, 助教授 (50275236)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2005
|
キーワード | グローバル化 / ヨーロッパ化 / ヨーロッパ・デモクラシー / 市民社会 / ヨーロッパ連合 / 社会民主主義 / 新しいナショナリズム |
研究概要 |
本研究は、グローバル化とヨーロッパ化の二重のトランスナショナルな動きが各国政治に与えてきたインパクトとその反作用を、制度論的側面よりも、社会的・市民的・政治的アクターの行動や戦略・政策に焦点を当て、各国の政権、政党、市民社会、EUとの関係及びEUの政策分析を目的とした。また、内政と外交を同時的に把握することを重視した。具体的には、第一に、グローバル化に対する各国の政権の対応を適応と抵抗の二重性において追究し、グローバル化とヨーロッパ化の親和的関係と対抗的関係の二面性の解明。第二に、その下での各国の政党システムの再編の比較研究。第三に、新しい社会運動や新しい市民権概念など、市民社会側の対応の比較分析を狙いとした。 メンバーの現地調査や共同研究会を通じて、以下のことを明らかにした。第一に、マーストリヒト条約以後の統合の質的飛躍による「ヨーロッパ化」の内容を確定し、それが各国政治とEUとの双方向の多様な適応であり、アイデンティティの再確定の政治を提起していること。第二に、この過程が英仏独伊スウェーデンなどでは、社会民主主義の刷新の試みと協調政治の変容と危機をもたらしていること。第三に、その克服の道として、内外政治のシヴィル化、市民社会の強化戦略が特にドイツを中心に試みられていること。第四に、これと並行した新しい右翼の台頭。第五に、ヨーロッパの制度が有するアメリカ的な市場化への防波堤としての機能などが明らかになった。 2006年度の日本比較政治学会の分科会等で中間的に研究成果を発表するとともに、2006年2月に『ヨーロッパ・デモクラシーの新世紀』(早稲田大学出版部)として研究成果を公表した。
|