研究課題/領域番号 |
16530126
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
船木 由喜彦 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50181433)
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研究分担者 |
荒木 一法 早稲田大学, 政治経済学術院, 助教授 (60247195)
広田 真一 早稲田大学, 商学学術院, 助教授 (40238415)
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キーワード | 政治経済実験 / 協力ゲーム / 経済学実験 / 提携形成 |
研究概要 |
本研究は、平成15年度から開始された21世紀COEプロジェクト「開かれた政治経済制度の構築」における主要テーマの一つである政治経済実験の構築と連携した研究である。集団的な利益(パレート効率性)と個人的な利益(個人合理性)の乖離の問題は非常に重要な問題であるが、この問題を開かれた状況すなわちメンバーが固定化されない状況において分析することが本研究の目的である。 本年度は本研究の初年度として、以前の研究成果およびCOEのプロジェクトの社会調査データ・アンケートの結果を整理し、観察された問題点を分析した。さらに本研究の主要目的である(1)グループのメンバーが変わる場合、どのような条件の下で協力関係が全員に伝搬するかと(2)金銭的誘因のみならず、社会的要因、政治的要因、道徳的要因、戦略的考察の有無など、被験者の個別的要因が協力関係の形成と維持にどのように影響するか、に関する実験のための理論モデルを協力ゲーム理論の最新の研究成果を用いて考察した。さらに、その理論の妥当性、頑強性を検証するために通常の経済実験および、新たに開発された研究手法である政治経済実験のパイロット実験を行った。この手法の開発は21世紀COEの主要テーマの一つであり、当該COEに属する多くの研究者との共同研究の成果の一つである。具体的には、 (1)研究協力者として、はこだて未来大学の川越先生を加え、理論モデルに関する考察および共同研究会を行った。 (2)モバイルPCによる移動型の実験を実施した。(2回) (3)2005年1月に完成した政治経済実験室において、パイロット実験を実施した。(3回) (4)上記結果の整理・分析を行っている。(進行中) (5)本研究に関連する外部研究者によるセミナーを開催した。(15回) (6)本研究の分析手法に関する定期的研究会を開催した。(11回と夏期集中2日間)
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