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2004 年度 実績報告書

公共的意志決定メカニズムにおける個人の戦略選択行動に関する理論的・実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16530130
研究機関天理大学

研究代表者

曽山 典子  天理大学, 人間学部, 助教授 (50309522)

研究分担者 森 徹  名古屋市立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (60134160)
キーワードピボタル・メカニズム / 公共的意志決定メカニズム / 実験経済学 / 戦略選択行動 / 自己組織化マップ(SOM)
研究概要

ピボタル・メカニズムの利得構造を最も単純化した設定(意志決定主体数および戦略空間を2主体3戦略)での実験結果から、被験者が必ずしも真の需要表明が支配戦略であることを正しく理解した上で真の評価値を選択していると言えないことがわかっている。つまり、被験者は支配戦略行動以外の変則的戦略行動を取っていると考えられる。本研究課題の今年度の目的は、ピボタル・メカニズムの下で取る被験者の変則的戦略行動様式を特定化し、被験者がその行動を取る要因を見つけることである。今年度の研究計画に記した、1.実験方法を改良し、被験者に余計な心理的作用が働かないようにする、2.被験者の戦略行動の推定方法の改良を行う、について以下のように遂行した。
1.2主体の一方をコンピュータとし、被験者に相手がコンピュータであることを明らかにした上で実験を行った(コンピュータはランダムな戦略を取るように設定した)。この実験方法は、被験者の戦略行動様式を調べる上で非常に効果的に働き、2主体を人間同士で行っていた過去の実験結果と比較して、何らかのルールを作成した上で評価値を選択する安定した戦略行動を取る被験者が増えた。
2.真の評価値ごとの被験者の選択率を学習データとして自己組織化マップ(SOM)で処理し、各被験者のデータを分類することによって、被験者の戦略選択行動の分析を行った。その結果、顕著にデータが集まる2つのエリアが支配戦略行動と変則的戦略行動(Clarke税を無視する戦略選択行動)であることがわかった。また、SOMによって作成した分類マップで選別できる各被験者の行動が、実験後に行ったアンケートの回答や真の評価値の正解を問うテスト結果から判断した被験者が意識して取った戦略行動と合致した。この結果から、我々が想定していた変則的戦略行動様式の一つであるClarke税を無視する戦略選択行動の検証がおこなえた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 戦略選択行動分析への自己組織化マップの応用2005

    • 著者名/発表者名
      曽山典子, 森徹
    • 雑誌名

      第6回自己組織化マップ研究会2005講演論文集

      ページ: 6

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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