研究課題
本年度、最も力を注いだのは、海外での研究成果の発表と海外研究者との議論である。2004年4月、Univ.of Toronto=York Univ.(Canada)のJoint Seminarでの報告を皮切りに、6月にはHistory of Economics Societyの年次大会(Toronto, Canada)、9月にはUniv.of Rome"La Sapienza"のワークショップ、12月には東京都立大学で開催された国際シンポジウム、2005年2月には一橋大学で開催された国際シンポジウム、でそれぞれ戦間期ケンブリッジ学派を扱った研究報告を行った。これらの過程で多くの海外研究者との討論を行うことができ、研究を改訂・前進するうえで大きな刺激を受けることができた。また国内でも、経済学史学会全国大会(北星学園大学)において共通論題「ケンブリッジ学派の多様性とその展開」を主催し、研究者に少なからぬ刺激を与えることができたのは大きな成果であった。このほか、9月にはケンブリッジ大学、London School of Economicsに出かけ、関連資料の収集に当たった。とりわけ前者のチャーチル・カレッジでのホートリー文書の収集は、今後の研究にとり貴重なものとなった。また、上智大学内にInternational History of Economic Thought Seminarを開設し、来日中の研究者を招き、計4回の研究セミナーを主宰した。自らもそのなかで報告をすることで、学内での研究環境の国際化を意識的に進めることに努めた次第である。これらの研究活動の成果は、海外のジャーナルへの掲載、さらには英文著作の契約となって結実しており、来年度はこれらの活動を継続するなかで、さらなる飛躍を図りたいと考えている(海外学会では少なくとも3つの報告を行うことを、すでに決めている)。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (4件)
History of Economic Ideas 12・2
ページ: 29-50
COE Discussion Paper, Institute of Economic Research, Hitotsubashi 61
ページ: 34
経済学史学会年報 45
ページ: 86-89
上智経済論集 49・1
ページ: 45-89