| 研究概要 |
16年度は,1、ロシア製造業企業を対象とした大規模アンケート調査の準備,2、ハンガリーのコーポレート・ガバナンスをテーマとした国際ワークショップの開催,3、ハンガリーにおける外国直接投資(FDI)及び多国籍企業の企業再建及びコーポレート・ガバナンス改革における役割に関する実証研究,4、ロシアのコーポレート・ガバナンスをテーマとした先行研究業績の包括的サーベイ,の4点を重点に研究活動を展開した。各点の概要は,次の通り。
1、ロシア連邦国立大学高等経済院と共同で,2005年2月から6月にかけて,約800社の製造業企業を対象にアンケート調査を実施する準備がほぼ完了した。アンケート実施機関である「レバダ社会調査センター」との契約条件も概ね合意に達している。
2、ハンガリー科学アカデミー付属経済学研究所及び国立ペーチ大学より,企業システム及び企業金融の専門家2名を招聘し,2004年11月2日及び同5日に東京及び京都で国際ワークショップを開催した。その成果は,一橋大学経済研究所より,Corporate Governance in Transition Economies Part II : The Case of Hungaryと題するコンファレンス・ボリュームとして2005年1月に刊行した。
3、ハンガリーでの,企業リストラクチャリング及びコーポレート・ガバナンス改革におけるFDI及び多国籍企業の役割に関する実証研究の成果を,Hitotsubashi Journal of Economics及び『スラヴ研究』誌上にそれぞれ発表した。
4、ロシアのコーポレート・ガバナンスをテーマとした先行研究業績約190点を対象にサーベイを行い,同研究分野の議論の広がりと各問題領域の到達点を展望する論文をまとめた。その成果は,『経済研究』誌上で発表予定。以上。
|
