1.文献研究の概要、まずCarty他とMillchampの『釣り関連法』にかんする2文献が把握できた。次に新たにHickely博士他の論文「英国の遊漁の価値評価」を読了。さらに問題の大枠はHodge博士の「英国の農業環境政策」にあることを把握した。 2.研究者ネットワークの構築の概要、まずHickely博士は、英国環境食料農村地域省・遊漁担当者と判明、8月の訪英時には面会は不可能だったが、資料提供を受け今後の協力を約した。次にHodge博士はケンブリッジ大学所属、訪英時に面会し翌年4月からの在英研究を大森に認め氏のネットワーク利用も許可した。 3.英国の遊漁に関する現地視察と釣り人インタビューの結果概要、まず視察地は、ケンブリッジ市(ケム川)、ヨーク(ウーズ川)、レイク・ディストリクト(周辺河川と湖)であった。視察とインタビューの結果、以下が確認できた。英国の遊漁は主に全土の貴族領地内のゲーム(フライ)フィッシングと中部以南の運河・公共の河川湖沼内で市民が行うコース・フィッシング(雑魚釣り)の二種類であること、そして後者こそが本研究の対象であり、そこでは、全国的なライセンス制度と具体的な魚類資源保護規則によって生息環境保全がなされていること。さらに、釣り人により上記規則の遵守が積極的になされており、そこに各地の市当局による独自の河川環境保全策が加味されていること。以上の視察は平成16年8月の3週間だけであったために、平成17年4月より1年間を通しての観察が必要であること。
|