研究概要 |
平成17年度前半は,来年度単行本を出版することを目指して,以下の通り内容のとりまとめを行った。 第1章 東アジア経済の産業構造論的解明-経済の現状と理論の系譜 公表データによる各国生産実態の現状把握,および「発展の構造」の理論的整理。 第2章 急速に変化するアジアの貿易構造 東アジアでは域内貿易,直接投資の拡大,およびそれをもたらした各国の自由化政策に関する考察。 第3章 東アジアにおける域内経済緊密化の実態-機械産業の交易関係の変化から 自動車産業と電気機械産業における東アジア地域の交易関係の変化。 第4章 日本の産業構造および貿易構造 日本および日中産業連関表を用いて,日本の貿易構造に関する分析。 第5章 中国の産業構造および貿易構造 中国および日中産業連関表を用いて,中国の貿易構造に関する分析。 第6章 日本の対アジア輸出入依存度上昇と国内生産 日本の生産指数に及ぼしたアジア向け輸出入のこうかに関する試算。 第7章 日本の近年の三角化構造について-物質フローもふまえながら 分析用コンピュータ・アルゴリズムの開発,および,東アジアの資源循環構造についての考察。 第8章 むすび-産業構造分析の今後への課題 また,年度後半には各分野の専門家をお招きして研究会を開催した。各回の発表者および標題は以下の通りである。 第1回 平成17年12月22日 アジア経済研究所 黒岩郁雄氏 「東アジアの生産ネットワークと空間リンケージ」 第2回 平成18年1月16日 (財)地球環境財団・研究員 篠崎美貴氏 「森林の公益的機能」 第3回 平成18年1月25日 早稲田大学・社会科学総合学術院・専任講師 福永有夏氏 「WTO紛争処理制度の現状と課題」 第4回 平成18年2月2日 一橋大学・経済学部・専任講師 安藤光代氏 「Fragmentation in East Asia(東アジアにおける分散立地)」
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