研究課題
酒井は研究課題「環境リスク下におけるスロービジネスの可能性に関する公共政策の構築」を推進するために、内外の学会・研究会・シンポジウムに積極的に参加し、多くの講演・討論活動をおこなった。とくに、平成16年5月にソウルにて韓国学術院の主催で「アジア経済のグローバリゼションと科学者の役割」について招待講演を行ったこと、同年10月に再びソウルにて李花女子大学の主催で「環境保険と公共政策の現代的課題」について論文報告を行ったこと、および同年11月に明海大学の主催で「少子高齢化の課題と公共政策」について基調講演を行った。吉川・中野は、スロービジネスの具体的な対象として、食・住・レジャーに的を絞って、事例の収集を行なった。特に、エコツーリズムを全国に先駆けて取り入れていた西表島における大規模ホテル開発問題の取材は、我々がこれまで取り組んできた琵琶湖におけるレジャー問題に対しても示唆に富むものであった。大規模ホテルの進出にともない水や電力の供給のためのインフラ整備などの負担、海がめの産卵地の保護の問題などがある一方で、必ずしも地元雇用につながっていないという課題が浮き上がってきた。しかしながらエコツーリズムのほうも、島外業者も多くその理念が統一的でない、地元雇用を生まない、エコツーリズムといえども環境負荷があるので観光客数などに制限を設ける必要がある、など課題も多い。今後は分析に耐える十分なデータを収集し分析したうえで、スロービジネスを支える公共政策の構築について考えていきたい。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
Proceedings of the 4th Science Council of Asia (SCA) Conference, Seoul, Korea
ページ: 60-65
Sharing Experience of Human and Ecological Risk Assessment and Management in Asia/Pacific Region (Proceedings of the Korea/Japan/China Joint Conference on Risk Assessment and Management, Ewha Woman's University)
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経済セミナー 日本評論社 594号
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経済政策研連第17回シンポジウム報告書 日本学術会議
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生活経済学研究 生活経済学会 20巻
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