研究課題
基盤研究(C)
本研究では、日韓FTA交渉に関わる農業問題の検討を行った、FTA交渉では、過去の事例からみて、農業が問題となり交渉が頓挫することが多い。農業問題解決の糸口をつかむことができれば、今後のFTA交渉全般へ政策研究上の基盤を提供可能となる。研究の過程においては、FTA交渉に関わる農業問題資料の収集を進めたが、日韓FTA交渉は周知の通り遅延しており、資料収集には時間を要した。それでも、FTA交渉の背景となる韓国の農業構造等に焦点を当てることで、研究期間内の資料収集は進捗し、十分な成果をあげることができた。日韓FTA交渉下の韓国農業分析により、今後のFTA交渉の背景が明らかとなったことは、本研究の成果と言える。研究手法としては、現地調査と専門家ヒアリングにより関連の資料を収集し、コメントを反映させながら研究成果をまとめている。研究過程では、訪韓調査によるヒアリングを進め、現地の専門家より意見を聴取した。ソウルの政府系シンクタンクの、韓国農村経済研究院を訪問し、金正鎬首席研究委員より、農産物市場の開放問題に関して意見を聴取した。また、金泰坤先任研究委員を訪ね、所得補填直接支払い制のしくみについてヒアリングを行った。加えて、金昌吉環境農業室長に面談し、環境農業直接支払い制度の運用実態についてレクチャーを受けた。これらのヒアリングの成果の一部は論文「韓国の農業政策と交渉戦略」として発表した。このほかにも、FTA研究を目的として、ソウル大学校を訪問し、鄭英一教授にヒアリングを行った。日韓FTA交渉が長引く原因について、韓国の産業構造や社会経済構造、とくに農業分野からの慎重論などに関して多くの意見を聴取した。農政研究センターを訪問し、朴珍道センター長に面談し、農業問題に関してレクチャーを受けた。これらのヒアリング内容は、本研究の成果報告書に反映させている。
すべて 2006 2005 2004
すべて 雑誌論文 (10件)
農業と経済 72巻4号
ページ: 21-25
韓国経済研究 第6巻
ページ: 85-96
Nougyou to Keizai Vol. 72, No. 4
The JOURNAL OF KOREAN ECONOMIC STUDIES Vol. 6
経済学研究 71巻4号
ページ: 15-32
KETZAIGAKU-KENKYU Vol. 71, No. 4
韓国経済研究 第4巻
ページ: 1-19
農業と経済 70巻第6号
ページ: 72-86
The JOURNAL OF KOREAN ECONOMIC STUDIES Vol. 4
Nougyou to Keizai Vol. 70, No. 6