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2004 年度 実績報告書

アジア債券市場と共通通化バスケット

研究課題

研究課題/領域番号 16530207
研究機関一橋大学

研究代表者

小川 英治  一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (80185503)

キーワードアジア債券 / 表示通貨 / 共通通貨バスケット / 為替リスク / 流動性 / アジア・ボンド・ファンド / 債券発行者 / 投資家
研究概要

平成16年度においては、為替リスクと流動性の観点からアジア債券の表示通貨の選択について、米ドル、ユーロ、円と並んで、米ドルとユーロと円の通貨バスケットを想定して、実証分析を行った。アジア債券の表示通貨の選択に際しては、東アジア諸国の債券発行者と東アジア諸国及び欧米の投資家にとって、米ドル建てとユーロ建てと円建てと共通通貨バスケット建ての4種類の表示通貨の異なる債券の為替リスクと流動性の比較を行い、これらの4種類の表示通貨の異なる債券の間で為替リスクと流動性がそれぞれどのように異なるかを実証的に分析した。
為替リスクについては、各通貨建て金利と為替相場のボラティリティを計算することによつて分析を行った。また、流動性については、債券市場や外国為替市場のビッド・アスク・スプレッドのデータから推計した。さらに、共通通貨バスケットを構成する通貨はドルと円とユーロとして、その構成比率は東アジア諸国の貿易ウェイトや、当該国がどれほど相手国との貿易に傾斜しているかを示す貿易集中度指数や、国際銀行融資などの国際貿易面及び国際金融面から計算して、設定した。さらに、アジア通貨建てのアジア・ボンド・ファンドの構想もあるので、これらの通貨バスケットの場合についても、為替リスクと流動性の両面から評価を加えた。
これらの実証分析を進めると同時に、韓国やタイなどの政策当局者及び市場関係者と、これらの実証分析をまとめた論文に基づいて、議論を行い、本研究における実証分析の結果の現実妥当性を確認するとともに、本研究で見過ごしている他の問題の所在を明らかにした。一方で、アジア債券市場に関する国際コンファレンスやアカデミックな国際学会などで論文を発表し、実証分析の方法を精緻化しつつある。また、これらの研究成果をアカデミック・ジャーナルに投稿中である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] アジア債券ファンドのリスク特性2004

    • 著者名/発表者名
      小川英治, 清水順子
    • 雑誌名

      一橋大学商学部ワーキング・ペーパー No.101

      ページ: 1-31

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Bond issuers' trade-off for common currency basket denominated bonds in East Asia2004

    • 著者名/発表者名
      Eiji Ogawa, Junko Shimizu
    • 雑誌名

      Journal of Asian Economics Vol.15, Issue 4

      ページ: 719-738

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Risk Properties of AMU denominated Asian Bonds2004

    • 著者名/発表者名
      Junko Shimizu, Eiji Ogawa
    • 雑誌名

      Hi-Stat Discussion Paper No.45

      ページ: 42

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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