研究概要 |
平成18年度計画に従って,以下の研究を行った. 1)生命リスクと統計モデリング 前年度に引き続き,将来死亡率の不確定性に伴う年金リスクの評価に向けて,死亡率予測の統計モデリングを考察した.これまでの成果は,日本統計学会75周年記念研究集会(2006年5月,東京大学)において「生命表の統計学」及びAsia Pacific Risk and Insurance Association 10^<th> Conference(2006年7月,明治大学)において「A Smoothed Poisson Regression Model to Forecast Japanese Mortality Rates and its Application to the Valuation of the Life Annuity Risk」として報告した.また,これまでの成果を踏まえた今後の研究への試行として,ベイズ法に基づく予測モデルの考察を行った.その成果は,研究集会「第9回ノンパラメトリック統計解析とその周辺-ベイズ統計とモデル選択-」(2007年3月,慶應義塾大学)において「ベイズモデルによる将来死亡率の予測」として報告した. 2)多変量リスク中立確率の推定:多変量派生資産評価への応用 前年度の研究成果を論文としてまとめ「多変量派生資産の評価-コピュラと共単調和によるアプローチ-」(日本銀行ディスカッション・パーパー)として発表した. 3)局所モーメントによるノンパラメトリック法の開発 前年度に引き続き,データマイニング技術との関連を局所モーメント法の観点から考察した.その成果は,JSM2006(2006年8月,シアトル)及び統計学関連連合大会(2006年9月,東北大学)における研究報告「Kernel Data Squashing」及び「カーネル・データスクワッシング」として報告した.
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