研究概要 |
歴史研究では、資料・文献の収集・分析が重要な位置を占める。 16年度は、特に、University of Helsinkiの付属図書館での資料・文献の査読・収集を行った。フィンランドは、19世紀〜20世紀初頭にロシア帝国の領土だった為、当時出版された図書類が収蔵されていて、ロシア以外で、ロシア関係の資料・文献のコレクションが質量ともに優れた図書館の一つである。しかも、使い勝手の良さは定評がある。研究代表者は、以前にも、この図書館を利用したことがあり、今回はロシア企業・企業家関係の資料・文献を査読・収集した。 他にも、以前に調査したロシアの図書館Российская Государственна я Библиотека等が所蔵する資料・文献の収集、北海道大学スラブ研究センター及び同大学付属図書館等でロシア経営史・日本経営史関係の文献を調査した。 収集し得た文献・資料は、例えば、以下の如くである。 История Московского Купеческого Общества,1863-1913(但し、第2巻の1、第5巻の1,2,3) И.А.Горбачев,Фирменные договоры,Москва,1911 Торговое и промышленное дело Рябушинских,Москва,1913 等々である。 このようにして収集した資料・文献を、先学の意見を参考にしつつ、分析した。とりわけ、16年度は、日本経営史研究の成果を踏まえつつ、帝政期ロシア企業・企業家の活動について、出来るだけ幅広く把握することに重点を置いた。
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