研究概要 |
平成18年度「日本企業のコーポレート・デザインに関する研究(研究代表者:岩崎尚人〔成城大学教授〕)」では、研究最終年度を迎え、前年度までに行った調査・研究から抽出された分析視角に基づく継続的な調査・研究、これまでの到達点を踏まえた研究の深掘り、および研究成果としてのまとめを中心として活動を行った。 研究活動に通底する視角は、企業の全般的な事業活動を規定する要因としてのコーポレート・デザインのあり方について、4つの要因(コーポレート・デザイン,ビジネス・デザイン,マネジメント・デザイン,ガバナンス・デザイン)から分析を行うものである。 本年度は、前年度から継続的に行っている理論サーベイとインタビュー調査、そして平成17年度に本研究プロジェクトを実施主体として行われた、大規模アンケート調査結果の分析・解析を重点に研究が進められた。理論サーベイについては、研究代表者・分担者の専門領域における和洋文献の探索および精読を行うとともに、各研究分担者による理論サーベイ結果の統合が図られた。 また、国内企業に対するインタビュー調査を継続的に実施した。調査対象企業の選定については、前年度に行った大規模アンケート調査との関連性を重視した。アンケート調査の統計的な分析によって導出された分析軸に基づき、「組立加工型製造業」,「プロセス処理型製造業」を対象とするインタビュー調査が行われた。 さらに,前年度に実施した日本企業を対象とする大規模アンケート調査の分析・解析を行った。アンケート調査は、現在の日本企業は、ビジネス・デザイン、マネジメント・デザイン、ガバナンス・デザインの3つをどのように組み合わせてビジネスを行っているのか、そして今後のコーポレート・デザインをどのように形成しようとしているのか、といった観点から行われた。 平成18年度の第一四半期には、アンケート調査のデータ入力および、調査結果の分析作業が進められた。そうした作業を踏まえて、アンケート調査結果について統計的な手法を用いた分析・解析を行った。また、統計データの解釈を進めるために、研究プロジェクト内での意見交換を積極的に行った。
|