研究概要 |
近年,ベンチャービジネスが注目され,ベンチャービジネスが今後の国内経済をリードし,成長の原動力になることが期待されている。しかしながら,ベンチャービジネスがなかなか開花していないのが現状である。そこで,本研究は,インターネット上で動作し,Webブラウザ上から24時間アクセス可能なビジネスゲームのシステムを構築することで,このゲーム上でユーザがベンチャービジネスを仮想体験し,自ら起業することをゲームで楽しみながら,起業家精神を理解し醸成することを目的とする。さらには,現在発展途上にあるインターネット・ビジネスゲーム研究と教育の充実に資することを目指すものである。 まずシステムの仕様を確定するための分析・検討を行った。そして、ゲームの流れを以下のように定義した。1)ユーザ登録:仮想空間に企業を興すための登録手続きをする。2)準備段階:企業の業種,経営計画などを決定して開業の準備を進める。3)開業:企業の運営を開始する。4)経営活動:製品の製造・販売を行ったり,仮想空間の市場の変化を分析したりして意思決定活動などを行う。5)期末決算:一定期間(1年程度)の経営活動の決算を行う。6)継続手続き:経営活動を継続しない場合は7.へ進み,経営活動を継続する場合は5.へ戻る。7)閉業:閉業し,準備から閉業までの記録を作成する。同時にユーザ登録の内容を抹消する。 次いで、システムの構築に不可欠なエージェントの実装方法について検討した。そして、プレーヤ(クライアント)とサーバ間の通信を行う方法として、分散オブジェクト技術であるJava RMIを採用し、ビジネスゲームを試作した。
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