研究課題/領域番号 |
16530333
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
野入 直美 琉球大学, 法文学部, 助教授 (90264465)
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研究分担者 |
中島 智子 プール学院大学, 国際文化学部, 教授 (80227793)
松尾 知明 国立教育政策研究所, 初等中等教育研究部, 主任研究官 (80320993)
倉石 一郎 東京外国語大学, 外国語学部, 助教授 (10345316)
山ノ内 裕子 関西大学, 文学部, 助教授 (00388414)
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キーワード | 多文化教育 / 日本人性 / 在日朝鮮人 / 朝鮮文化研究会 / ダブル(混血) / ブラジル / 日本語教育 / アメリカ |
研究概要 |
最終年度であるため、研究報告書の執筆を中心に、必要な追加調査をまじえて共同研究を行った。 在日朝鮮人教育や多文化に関わる学びを体験した卒業生を対象とするインタビュー調査を行い、生徒たちが体験した学びのリアリティについての、インテンシブな深みのある事例研究を試みた。近畿地方にある公立学校であるV高校の人権フォーラム、在日外国人生徒交流会、神戸甲北高校の朝鮮文化研究会の卒業生を対象とする調査によって、生徒たちがさまざまな関係性の中で学びを体得していく過程と学校文化との相互作用のダイナミズムを明らかにした。 また、民族学校に勤務する日本人教師のインタビュー調査を行い、日本人が数的に少数派である職場において、日本人教師が体験する<日本人性>についての分析を行った。 また、ブラジルの日本語教育において、何が「正統」な日本語であるかをめぐるヘゲモニーのコンフリクトが生じていることを、事例研究によって明らかにした。 また、アメリカ合衆国における多文化教育の中で、「白人性」をめぐる議論がどのように推移し、脱構築に向かっているのかを整理し、そこに「日本人性」をめぐる議論に対する豊かな示唆があることを呈示した。 また、在日朝鮮人の「混血」、「ダブル」と呼ばれる人々を対象とするインタビュー調査を行い、先行研究では光の当てられることが少なかったダブルのアイデンティティについて、自らも在日朝鮮人である研究者が分析を行った。
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