本研究はイギリス、アイルランド、アメリカ、カナダのセンサス(国勢調査)の個票をデータにして欧米における19世紀初期から20世紀初頭の伝統的家族を数量的、比較家族史的に追求することを目的にしている。 1.本研究に関連するイギリス、アイルランド、アメリカ、カナダの家族史研究および国勢調査の研究データ・ベース化を行った。そして現在それぞれの国の家族研究史を整理している過程にある。 2.イギリスに関してはエセックス大学のデータ・アーカイブ部門のシューラー教授とウラード室長の協力を得て、イギリスの1851年センサス(5%抽出)と1881年(5%抽出と100%データ)に関するデータおよびデータの基本的情報をすでに入手した。アメリカに関してはミネソタ大学人口センターのラグルス教授の協力を得てアメリカの1880年センサスの基本データおよびそれに関する基本情報を入手した。カナダに関してはモントリオール大学人口学部のディロン教授の協力を得て、1871年(5%抽出)、1881年(100%)、1901年(5%抽出)のセンサスデータおよびそれに関する基本的情報を入手することが出来た。アイルランドに関しては研究代表者がセンサス個票をデータ・ベース化する作業を継続して行っている。 3.今後各国の家族史研究の研究史の継続および上記のデータに関する集計作業を継続して行う予定である。
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