研究課題/領域番号 |
16530373
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研究機関 | 福岡県立大学 |
研究代表者 |
門田 光司 福岡県立大学, 人間社会学部, 教授 (50269081)
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研究分担者 |
大崎 広行 目白大学, 人間社会学部, 助教授 (10291858)
鈴木 庸裕 福島大学, 教育学部, 教授 (70226538)
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キーワード | 学校ソーシャルワーク / 学校ソーシャルワーカー / 不登校 / 児童虐待 / 非行 / 引きこもり / 生徒指導 / 教育相談 |
研究概要 |
本年度の研究は、カナダ・トロント市における学校ソーシャルワーカー事業の調査研究である。調査内容は、(1)トロント市教育委員会及びトロントカトリック教育委員会にて学校ソーシャルワーカー派遣事業の概要と役割業務についての聞き取り調査の実施、(2)トロント市内の3校の小学校と高等学校1校にて学校ソーシャルワーカー、コミュニティワーカー、ユースワーカーより実務内容や役割機能についての聞き取り調査の実施、(3)児童虐待防止機関CAS (Children's Aid Society of Toronto)2箇所にて、取り組み内容と学校ソーシャルワーカーとの協働状況についての聞き取り調査の実施、(4)児童虐待の面談場所を提供しているゲートハウスにて、本機関の役割支援についての聞き取り調査の実施、(5)性的虐待防止対応センターにて、トロント市での性的虐待状況や性的虐待を受けた被害者に対する心理的支援や制度的支援についての聞き取り調査の実施、(6)非行少年の社会復帰に取り組んでいる子ども協会にて、非行に対する対応と支援成果についての聞き取り調査の実施、(7)トロント大学ソーシャルワーク大学院にて学校ソーシャルワーカー養成システムについての聞き取り調査を実施した。今回での調査研究は、昨年度に調査を実施した兵庫県赤穂市や香川県、大阪府での学校ソーシャルワーカー派遣事業を全国レベルにまでにさらに発展させていく上で、学校ソーシャルワーカーの配置システムや役割機能等で非常に実りある成果と示唆が得られた。さらに、わが国での学校ソーシャルワーカー配置に向けて、実践研究や人材養成の研究を諸外国の動向を踏まえて危急に蓄積していくことが欠かせない状況にあることも課題として明らかとなった。以上より、本研究を通して、平成17年度末に「日本学校ソーシャルワーク学会」設立準備シンポジウムを開催し、本研究成果の発表と大阪府での学校ソーシャルワーカー派遣事業の報告等を行い、平成18年度には第1回大会を開催する運びとなった。
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