「限界集落というのは、量的には65歳以上の人口が集落の半数を超えている集落」のことです。その行き着く先は集落消滅です。集落は自治的共同的な自律的社会集団という側面と同時に、集落間の共同や地区・町村自治体・県の協力や支援という集落外の社会関係で支えられている側面があります。限界集落においてはこの2つの側面が今後の集落再編や自律的発展にかかわる重要視点となります。本研究は、集落住民の生活実態調査を通して、集落内部からの自律的発展、再編の大きな流れの中で集落形態維持に必要な要素を探り、住民の福祉的生活を確保するための方策を検討提案するものです。平成17年度は島根県津和野町内美地区の4限界集落において全戸対象の生活調査を実施しました。また、島根県江津市桜江町の高齢者生活実態調査を行いました。 (1)民生児童委員会総会における依頼と調査の説明 7月27日 (2)調査協力員説明会の開催 7月28日 (3)対象集落の全世帯へ調査への協力依頼文の配布 8月上旬 (4)調査の実施 8月22〜24日 (5)調査対象集落と世帯数 集落名 世帯数 65歳以上独居世帯数 高齢夫婦世帯数 野中 13 2 7 吉ヶ原 11 2 1 上高野 11 2 3 下高野 14 5 4 計 43 11 15 総人口124人 65歳以上人口62人 高齢化率50% (6)江津市桜江町の6限界集落における高齢者生活実態調査 アンケート122票配布 以上の調査結果を分析しています。
|