「限界集落というのは、量的には65歳以上の人口が集落の半数を超えている集落」のことです。その行き着く先は集落消滅です。集落は自治的共同的な自律的社会集団という側面と同時に、集落間の共同や地区・町村自治体・県の協力や支援という集落外の社会関係で支えられている側面があります。限界集落においてはこの2つの側面が今後の集落再編や自律的発展にかかわる重要視点となります。本研究は、集落住民の生活実態調査を通して、集落内部からの自律的発展、再編の大きな流れの中で集落形態維持に必要な要素を探り、住民の福祉的生活を確保するための方策を検討提案するものです。平成18年度は島根県大田市温泉津町湯里地区の6限界集落62世帯において全戸対象の生活調査を実施しました。また、島根県浜田市金城町美又地区の予備調査を行いました。 (1)民生児童委員会総会における依頼と調査の説明 7月27日 (2)調査協力員説明会の開催 7月26日 (3)対象集落の全世帯へ調査への協力依頼文の配布 8月上旬 (4)調査の実施 8月21〜22日 (5)調査対象集落と世帯数 湯里地区 6集落62世帯130名内高齢者68名高齢化率52.3%日 願城寺集落 8世帯 住民合計16名 高齢者10名 高齢化率62.5% 西垣内集落 15世帯 住民合計37名 高齢者12名 高齢化率34.43% 野田集落 8世帯 住民合計13名 高齢者10名 高齢化率76.92% 郷集落 18世帯 住民合計36名 高齢者20名 高齢化率55.56% 老原集落 8世帯 住民合計19名 高齢者8名 高齢化率42.11% 矢滝集落 5世帯 住民合計9名 高齢者8名 高齢化率88.89% (6)浜田市金城町美又地区の予備調査を浜田市社会福祉協議会金城支所にて行いました。 以上の調査結果を分析しています。
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