研究課題/領域番号 |
16530395
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研究機関 | 新見公立短期大学 |
研究代表者 |
井関 智美 新見公立短期大学, 地域福祉学科, 教授 (20149743)
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研究分担者 |
田内 雅規 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (00075425)
松永 美輝恵 新見公立短期大学, 地域福祉学科, 助手 (70369776)
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キーワード | おむつ交換 / 要員数 / 時間 / 負担 / 疲労 |
研究概要 |
本研究では、介護負担の大きいおむつ介護労力の軽減を求めて、おむつ介護労力の定量化を試みることを目的として17年度については以下の研究を行った。 1.おむつ交換の要員数別モデル実験を行い、おむつ交換作業分析を基にサブタスク毎の所要時間と負荷量を測定した。また、交換作業の回数毎に疲労度を測定した。これらの結果を分析した。 2.上記の結果を第13回日本介護福祉学会(神奈川県立保健福祉大学2005.10.23)で発表した。以下に学会発表の要旨を示した。 テーマ:1回のおむつ交換に関わる交換者数と介護負担の関係について 高齢者施設における入所者のQOL向上が言われる中、限られた介護要員による介護労働は増大傾向にある。介護の中でも負担の大きいとされるおむつ交換に注目し、その軽減の可能性を探るため、1回のおむつ交換作業の従事者が1名の場合と、2名で行なう場合の介護労力の差異を定量的に検討した。今回、おむつ交換モデル実験を行い、おむつ交換作業をサブタスクに分節化し、おむつ交換従事者が1名と2名の場合の作業時間と負荷量及び疲労について測定した。 交換作業を21のサブタスクに分類した。それらを作業内容で区分すると、事前準備、交換作業前半部、交換作業後半部、事後処理の4区分された。 サブタスク毎の所要時間と作業負荷量を、交換者数別に調べた。要員数に関わらず作業後半部で作業時間と作業負荷量の双方が大きかった。具体的に時間では、「16.おむつの前を組み合わせ、カバーを止める」、「17.ズボンを上げる/左半分」が長く、負荷量では「14.臀部に新しいおむつを当てる」、「17.ズボンを上げる/左半分」が大きかった。 1回のおむつ交換作業において介護者1名当たりの作業労力は、作業時間、作業負荷量ともに交換者2名が交換者1名より少なく、作業時間で約2/3(64%)、作業負荷量は約1/2(48%)となった。また、連続交換による疲労度は、交換者数に関わらず交換回数ぶ増えるのに伴い増加し、増加の割合は、1名の方が2名より大きかった。
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