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2005 年度 実績報告書

相互作用場面での観察者の行為者に対する属性推論と行為者のメタ推論過程の統合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16530413
研究機関東京女子大学

研究代表者

工藤 恵理子  東京女子大学, 文理学部, 助教授 (30269386)

キーワード属性推論 / メタ推論 / 透明性の錯覚
研究概要

状況の拘束力が強い状況での対応バイアスの過大視についての実験を実施した。自己呈示素材にはビデオを用いた。行為者は要請された内容の自己呈示を行い、それをビデオに撮影し、そのビデオを観察者に呈示した。観察者は行為者の真の態度を推測する際に、行為者の自己呈示内容が説得力があるかどうかという手がかりを判断材料として重視しており、説得力があると判断した場合は、呈示内容に対応した態度を推測し、対応バイアスを示したが、説得力がないと判断した場合は、呈示内容とは逆の態度を推測した。エッセイを読ませて書き手の真の態度を推測させる方法では、エッセイの説得力の効果は認められないことを考えると、注目すべき結果だと思われる。また、行為者は、自分の自己呈示が説得力を持つか持たないかの認知にかかわらず、呈示内容に対応した態度を推測されると予測していた。つまり、対応バイアスの過大視が生じていたのは、観察者が行為者の自己呈示内容が説得的であると判断したときに限られた。この結果については、European Experimental Social Psychologyの第14回大会において発表した。
加えて、状況の拘束力が強い状況での対応バイアスの過大視について、音声刺激(会話)を用いた実験を行った。これは、昨年度の実験を改良した追試であるが、結果は分析の途上にある。
また、行為者のメタ推論のプロセスを明らかにするために、推測の対象を属性から、選好に応用した実験を行い、行為者の透明性の錯覚の推測に観察者との親密さが影響することを確認した。さらに、この親密さの効果は、社会的望ましさの規範の影響によるものではないことを確認した。この成果は学術雑誌に投稿中である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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