研究概要 |
本研究の目的は、中学校から高校にかけて縦断的な質問紙調査を実施し、生徒の進路選択と時間的展望との関連について検討することであった。縦断研究の第3年目にあたる本年度は、以下の2つの調査を実施した。 1)11〜12月に、昨年度および一昨年度、公立・私立中学校のべ19校を卒業し、継続して調査への協力を申し出てくれた896人を対象に、郵送法による調査を実施した。質問紙は、自己意識、時間的展望、不定愁訴、家庭生活、能力・適性、日本社会、学校生活、卒業後の進路や将来のことについての調査項目から構成されていた。総計で546人から回答済みの調査用紙が送られてきた。 2)11〜12月に、公立・私立中学校8校の3年生1,063人を対象に、2004年度に実施した尺度構成のための予備調査の結果にもとづいて作成された質問紙調査(自己意識、時間的展望、学校生活、不定愁訴、進路選択に関する質問項目)を実施し、あわせて高校進学後に継続して調査協力をしてくれる対象者を募った。その結果、614人が今後の調査への継続的な協力を申し出てくれた。継続して調査協力を申し出てくれた中学生の氏名・住所等の情報をデータベース化する作業もあわせて実施した。 昨年度、一昨年度の調査と併せると、2004年度コホートは中学3年生、高校1年、2年の3年間分の調査データが集まり、2005年度コホートは中学3年生、高校1年の2年分の調査データが集まった。また、2006年度コホートは1年間分の調査データが集まった。調査協力校に対しては、昨年度に引き続き、調査結果の概要をレポートにまとめてフィードバックした。
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