研究概要 |
平成17年3月に実施したアメリカ・カリフォルニア州における精神障害・発達障害のある非行少年・犯罪者の社会復帰支援に関する調査で収集した資料の分析を行い,同年5月に開催された「福島非行臨床研究会」で発表した。また,研究成果に記したように社会内処遇の専門誌である『更生保護と犯罪予防』に寄稿した。 非行性の進んだ少年を収容する少年院からの仮退院者へのアフターケアを担当する保護観察所において,グループワークを活用した家族に対する心理教育的プログラムである「家族教室」を計4回試行し,その処遇効果をビデオカメラで記録して分析した。また,参加家族を拡充することを目的に保護観察担当者である福島県内の保護司約70名に対する「家族調整」をテーマにした研修を平成18年3月に実施した。 平成17年7月30日・31日に福島県郡山市で開催された「日本思春期青年期精神医学会第18回大会」の大会長として大会の運営責任を担った。全国から精神医療,司法・矯正保護,福祉,教育等関係機関の専門家延べ650名が参加し,機関連携の一層の充実を図ることができた。その中で,シンポジウム「行為障害の精神療法の可能性」を開催し,シンポジストとして本研究の成果を発表した。 平成18年3月にアメリカ・ニューヨーク州における保護観察を中心とした非行臨床機関の実地調査を実施し,性犯罪者,薬物依存者等処遇困難者の社会内処遇に関する資料を収集した。 このような研究成果を基に,平成17年8月の「日本カウンセリング学会第38回大会」でシンポジスト,同年9月の「日本心理臨床学会第24回大会」で座長を務めたほか,後記のような研究論文として公表した。
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