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2006 年度 実績報告書

遺族支援サービスのニーズと効果に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16530448
研究機関大阪大学

研究代表者

恒藤 暁  大阪大学, 医学系研究科, 寄附講座教授 (70372604)

研究分担者 坂口 幸弘  関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (00368416)
キーワード死別 / 悲嘆 / 遺族支援 / ニーズ / 効果 / サポートグループ / 葬儀社 / 質問紙調査
研究概要

今年度、葬儀社が提供する遺族支援サービス「ひだまりの会」のニーズと効果を検討した。ひだまりの会の活動内容は次の通りである。月例会:毎月、遺族のサポートグループ、講演会や体験者対談などのミニイベント、音楽会などを実施。分科会:健康、交流、学習をテーマに会員が有志で行う活動。臨時会:年2回の日帰りバス旅行など。ひだまりの部屋:社内に設置し、開放日や個別相談日を設けている。会報誌:年4回発行。ひだまりほっとライン:電話相談窓口として2006年5月よりスタート。
研究対象は、会に参加した経験のある247名である。質問紙調査の結果、153名から回答が得られた。主な結果は次の通りである。1)参加回数は、1回のみが22%、2〜3回が23%、4回以上が55%であった。2)参加理由としては、「同じような体験をした人の話を聞きたかったから」が最も多く、61%であった。3)分科会へ参加したことがある方は58%であった。4)会に参加して良かったことは、「同じ思いの人がいるということが分かった」が最も多かった。5)遺族にとってこのような活動は必要かとの設問に対しては、「とても必要」が40%、「必要」が51%であった。6)死別後に心の支えになったものとしては、「家族」が70%と最も多く、次いで「友人」(58%)、「ひだまりの会」(48%)の順であった。
今回の結果は、「ひだまりの会」の一定の活動意義を示したものと言える。不参加者との比較試験が行われていないため有効性について結論づけることはできないが、当会が「家族」「友人」に次いで、遺族の心の支えとして挙げられていたことは遺族支援として有効に機能していたことを示唆するものと考えられる。ホスピス・緩和ケア病棟での遺族支援は充実されつつあるが、そのような支援を受ける遺族はまだ一部にすぎない。地域における遺族支援の担い手として、市民活動であるセルフヘルプグループに加え、葬儀社は大きな役割を果たすことができると思われる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007 2006 その他

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 一般病棟での看取りの看護における看護師のストレスと感情体験2007

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      看護実践の科学 32(2)

      ページ: 74-80

  • [雑誌論文] がん緩和医療と精神的援助2006

    • 著者名/発表者名
      恒藤 暁
    • 雑誌名

      臨床精神薬理 9(5)

      ページ: 1087-1092

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 死別後の悲嘆とグリーフケアの必要性2006

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      消化器・がん・内視鏡ケア 11(4)

      ページ: 51-56

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 患者家族へのグリーフケアの取り組み方と実践例2006

    • 著者名/発表者名
      坂口 幸弘
    • 雑誌名

      消化器・がん・内視鏡ケア 11(5)

      ページ: 45-49

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 養護教諭を対象としたデス・エデュケーションに関する意識調査〜学校現場で生と死を教えることについて

    • 著者名/発表者名
      赤澤 正人, 西牧 真里, 坂口 幸弘, 恒藤 暁
    • 雑誌名

      ホスピスケアと在宅ケア (in press)

  • [図書] 緩和ケアマニュアル第5版2007

    • 著者名/発表者名
      淀川キリスト教病院ホスピス編
    • 総ページ数
      1-275
    • 出版者
      最新医学社
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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