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本研究は、以下の二つの領域にわけて検討を進めてきた。<I>1930-50年代の社会過程、教育過程についての関係など基礎的な検討を行う領域と<II>そこでの教育の実践と教育学の展開の分析という領域である。平成18度は最終年度にあたり、それぞれの領域での検討を深めながら、両者の領域を総合して報告書を作成した。
研究計画にもとづき作業を展開し、以下のように3つのカテゴリーに分けて研究をまとめていった。
まずIとして、基礎カテゴリーの整理を行った。教育人口動態、ペダゴジー、メタペダゴジーなど研究で深めたカテゴリーについての検討を進めた。さらにIIとして、1930-40年代前半の青年学校、1950年代の新制中学校、60年代を射程にいれた高等学校の個別研究の整理を行い、それらと新卒労働市場の構造との関係について限定的な考察を行った。青年学校に関しては軍との関係も射程にいれて資料収集につとめ整理を行った。さらに高度経済成長期まで対象を拡げ、高度成長期における新卒労働市場の構造と変動も対象領域に含め、複線型のトランジッションから単線型のトランジッションヘの移行について新たな検討を行った。IIIで研究課題と方法について、戦後教育史像と教員文化さらに教育人口動態史という観点から整理を行った。加えて新制高等学校を中心とした対象期のこれまでに収集した基礎統計データをまとめた。さらにこれまで進めてきた資料の整理のために内部資料集を作成した。
以上を踏まえて、1930年代に基盤ができた教育と社会の関係構造の上に戦後新しい制度が据えられ60年代以降の展開を準備していた点を、分析の枠組みの構築と事例研究によりその一端を明らかにした。
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