研究分担者 |
小野瀬 雅人 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (40224290)
弓削 洋子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (80335827)
梅澤 実 鳴門教育大学, 地域連携センター, 教授 (60314887)
芝山 明義 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助手 (10243742)
橋本 洋治 名古屋短期大学, 保育科, 講師 (00390055)
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研究概要 |
本研究の目的は,以下の6点である。第一に各市区町村教育委員会が実施している学社連携事業の実態を把握すること,第二に社会教育施設職員の施設・設備の条件,プログラムの効果,学社の推進を阻害している要因等に関する意識を解明すること,第三に子どもの自己肯定意識を向上させるプロジェクト・アドベンチャーのアメリカにおける歴史を記述すること,第四にアメリカから持ち込まれ,県教育委員会によって取り組まれている宮城県のプロジェクト・アドベンチャーについて調査すること,第五に日本における冒険遊び場の簡単な歴史を把握すること,第六に学社連携プログラムが及ぼす子どもの自己肯定式への効果をまとめること,である。 いくつかの調査を通じて,われわれは多くの市区町村教育委員会が子どもの自己肯定意識に焦点を当てたような学社連携プログラムを実施していないことを見出した。自己肯定意識は子どもの成長の基盤的要因と考えるが,日本においてはそれに注目している教育関係者は少ない。宮城冒険プログラムは,子どもの自己肯定意識に焦点を当てた稀な事例であるが,プログラムの効果は明確になっていない。冒険プログラムの技法を習得している教師はいるが,学校教育において実践している例は少ない。たぶん,いくつかの障害がプログラムの拡大を阻害していると思われる。 日本では子どもの自己肯定意識を向上させるような施策を実施する条件は乏しい。たとえば,冒険遊び場のような空間が,保護者,住民,教育委員会の連携のもとで創り出されなければならない。そしてそれは,子ども達が容易に利用できるような場所でなければならない。
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