研究概要 |
3カ年計画の2年目にあたる17年度では、大きくは次の3点について実施した。 1.キャリア教育プログラム(試行版)の開発 昨年度行った質問紙調査の結果等を参考に、キャリア教育プログラムの試行版を開発した。そのプログラムは大きく2つに分かれる。1つは、大学2年生の後期において、2日間の授業形式で実施した。主たる内容は「働くとは何か」をテーマに、ビデオを視聴し、それに関してグループでディスカッションしたり、全体で話し合ったりしながら、自分にとって働くことの意味は何か、などを各々が再度熟考するというものである。もう1つは、大学3年生の夏期休業中に、4日間の授業形式で実施した。内容は、「自己分析」をテーマとして、職業選択における自己分析の重要性を認識させた後に、2種類の検査(VPIとCA-PA)を実施しその結果を検討することによって、自己分析を行った。その後、自分に適した職業について再考し、その理由を明確化した。 2.キャリア教育プログラム(試行版)の効果測定 前述のプログラムの試行版を実施する前後で、キャリア成熟等キャリア形成に関わる意識がどのように変化したか、試行版の効果はあったのかどうか、を測定するために、事前と事後に質問紙調査を行った。そのデータ入力は終了し、現在分析中である。 3.国内外の関連する文献の収集,並びにヒアリング調査 国内の大学については文献やインターネット等から収集した。海外では、キャリア教育の実態を調査するために、英国のマンチェスター大学、シェフィールド大学、およびケンブリッジ大学を訪問して、ヒアリング調査を実施する予定である。
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