研究課題/領域番号 |
16530553
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
北澤 毅 立教大学, 文学部, 教授 (10224958)
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研究分担者 |
近藤 弘 立教大学, 学校・社会教育講座, 教授 (90162114)
佐々木 一也 立教大学, 文学部, 教授 (70215713)
小山 真紀 立教大学, 文学部, 教授 (10251597)
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キーワード | 感情 / 社会化 / 泣き / 文化 |
研究概要 |
本共同研究におけるテーマは、感情をめぐって、(1)発達・社会化、(2)文化的規範(3)人間関係(解釈学の視点から)、(4)情操教育(音楽教育の歴史と現状)の観点に大別される。(1)については、2004年度より実施してきた乳幼児の泣き場面を中心としたフィールドワークに基づくデータ分析の成果を論文化すべく検討を重ねてきた。(2)については、(1)とも交差する研究として、日本教育社会学会第58回大会(2006年9月)において、「文化としての涙(4)-遊び場面のフィールドワーク/「卒業式」場面のTVドラマの分析-」を共同報告した。さらに、(3)(4)の領域との接点を理論的に検討するために、「記憶」をキーワードとした文献の共同講読を実施し、考察を深めてきた。また、研究代表者北澤は、『リーディングス日本の教育と社会9「非行・少年犯罪」』(日本図書センター)の編著や、日本教育社会学会第58回大会(2006年9月)における課題研究「教育研究における質的方法の可能性」における教育調査をめぐる現況についての報告を通じて、本共同研究の調査法全体に対する再点検を行なってきた。そして、3年間の共同研究の成果として報告書を作成するにあたり検討会を重ね、下記の報告書構想を設定する段階に至っている。 第1部 理論編 1章 本研究のねらい:文化概念に着目して 2章 感情社会学の展開:感情概念に着目して 3章 文化と相互行為:調査資料に対する態度の観点から 第2部 実証研究編 4章 発達という記述:乳児の泣きのインデックス性にこめる教育可能性 5章 園児間トラブルにおける保育士のワーク:「泣き」への対応に着目して 6章 児童の泣きをめぐるトラブル:トラブルの形成過程に着目して 7章 「涙」をめぐる定義活動及び修復活動の開始と園児の「泣き」 第3部 制度化された涙 8章 集合的記憶と涙:映画「always」の分析を手がかりとして 9章 卒業式の唱歌:共同想起の儀式としての卒業式 10章 制度化された場面の感情喚起力:テレビドラマの分析を通して 11章 表象としての涙:絵本の分析を通して 12章 涙、泣きに関するジェンダー言説の分析 補論 関係性としての涙:哲学的考察
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