研究概要 |
平成16年度の主な研究実績は以下のとおりである。 1)アンケートと調査による小学校英語活動(宮城県・仙台市)の現状調査とニーズアナリシス 宮城県及び仙台市の全小学校(462校)に対して,10項目の質問からなるアンケート調査を実施した(回収率77%)。宮城県七つの教育事務所・地域の差異が予想を超えて大きいことが明らかになった。小学校英語活動を支える地域の教育的,人的,文化的などの背景的事情が大きな要因であることが明らかになった。 2)基礎的理論研究 小学校英語のカリキュラムを構想する際の理論的研究として,言語能力及びコミュニケーション能力熟達化の理論的研究を中心とした。特に,母語,第2言語,外国語の言語能力を包括的に捉える理論的立場を前提に研究を進めた。 3)小学校英語活動の現場及び諸外国の言語教育の言語視察 イリノイ州(アメリカ合衆国)において、プリスクール(1クラス)及び小学校のKクラス(3クラス)の授業を視察した。文字の導入については段階的に、そしてスパイラル式に2年程度かけて実施しており、その活動の幅と深さは今後の日本の小学校英語活動における文字を扱った活動を考える上で大変参考になると考えられる。 4)教員養成課程における「小学校英語活動」コース新設にむけての準備 ・夏季休業中に現職小学校教員向けのワークショップを開催(定員30名、2日間)。 ・県内の公立小学校2校において合計21時数の英語活動出張授業を実施。この出張授業に実習として参加した本学の学生はのべ57名(実数20名)であった。
|