1.研究目的達成に必要な人権教育関連の基本文献・資料については、欧州評議会出版局から刊行されたものをはじめ、欧州評議会加盟諸国であるドイツ連邦共和国、スイス連邦において刊行された研究所や教育現場で活用されているテキスト及びマニュアル等を中心に相当数を収集した。 2.2004年6月、11月および2005年3月の都合3回の海外調査研究を行った。その際、欧州評議会(フランス)、ドイツ平和教育研究所、ヘッセン邦立教育研究所、「民主主義のための技能CIVICS」研究所、ドイツ連邦人権研究所、ブランデンブルグ邦教育局(以上ドイツ連邦共和国)、バーゼル・シュタット州教育局、チューリッヒ州教材出版局、スイス人権連盟(以上スイス連邦)、等々で担当者と面談して、直接、人権教育関連の情報・資料の収集を行った。また、いくつかの学校での授業の参観や青少年に対する人権教育実務者との情報交換も行うことができた。これにより、欧州評議会ならびに加盟諸国における人権教育カリキュラムおよび教材等の収集、人権教育の理論的研究および実践の実態と動向を把握することができた。 3.上記の収集した分権資料は、研究補助員を雇用して整理するとともに、情報と資料の分析を進めている。とくに欧州評議会出版局刊行の"COMPASS A Manual on Human Rights Education with Young People"(2002年)は、世界で最も充実した人権教育用マニュアルであるが、日本語訳の出版許可を得て翻訳作業を進めてきた。
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