研究課題/領域番号 |
16530570
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 東京芸術大学 |
研究代表者 |
山本 文茂 東京芸術大学, 音楽学部, 教授 (80106955)
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研究分担者 |
中嶋 敬彦 東京芸術大学, 音楽学部, 教授 (20092504)
佐野 靖 東京芸術大学, 音楽学部, 助教授 (80187278)
阪井 恵 明星大学, 人文学部, 助教授 (00308082)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2005
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キーワード | 音楽教育学 / 日本固有の音楽教育学 / 音楽教育学の成立条件 / 学習の総合化 / 学習の本質化 / 学習の共有化 / 学習の継続化 / CD-R音楽教育文献目録 |
研究概要 |
【学術的な特色】 音楽教育学の根本課題は理論と実践の統一にある。本研究では理論の再構築に先立ち、昭和戦後音楽科教育の歴史と現状の再認識、及び、西欧諸国と近隣諸国の動向把握に立って、近未来における日本の音楽教育実践のあるべき姿を展望し、そこから導き出される実践の基本的方向を根底から支えるための理論構築を目指した。その基本的方向とは、音楽教育の総合化・本質化・共有化・継続化の4指針である。こうした「実践からの理論構築」が本研究の最大の特色である。 【方法論上の特色】 本研究の拠って立つ研究方法は「仮説発想法」である。これは社会科学者、川喜多二郎の思考法〔『発想法』(1967)、『続発想法』(1970)いずれも中央公論社〕を論拠にして、中嶋恒雄が提起した音楽教育研究の方法論〔中嶋恒雄/斎藤博共著『音楽教育研究のまとめ方』(1980)建帛社〕であり、「現実の複雑な事象の観察データやさまざまな文献情報から、そこに存在する法則性を見出し、仮説を発想する研究方法」(同書、49ページ)である。本研究においては、研究代表者が提起した仮説発想を対象として、総合化・本質化・共有化・継続化の各研究グループが、山本仮説の批判的検討を通してより精緻な理論構築を目指す、という方法・手順を採用した。 【研究の成果と意義】 (1)これからのわが国における音楽教育の指針を学習の総合化・本質化・共有化・継続化の4者に焦点化し、その理論的根拠をある程度提示することができた。 (2)上記4指針を組み込んだわが国固有の音楽教育学の成立条件と枠組みを再構築することができた。 (3)明治期から2003年までの日本の音楽教育文献約10,000タイトルを収集し、そのすべてに分野領域コード(基底論/発達論/課程論/授業論)と指針課題コード(総合化/本質化/共有化/継続化)をつけて、1枚のCD-R版にまとめることができた。
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