研究課題/領域番号 |
16530571
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
石田 淳一 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (70144186)
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研究分担者 |
橋本 吉彦 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (60000072)
池田 敏和 横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (70212777)
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キーワード | 考える足場 / 習熟度別指導 / 算数科 / スパイラルな指導 / 発展的な学習 |
研究概要 |
算数科における習熟度別コース指導の研究からすべての児童に「考える足場」をつくる算数授業が有効ではないかという仮説および、児童の習熟の程度に応じて「足場」が異なることを明らかにしてきた。19年度は主として石川県小松市立第一小学校を研究協力校として、多くの実践研究を行なった。 「考える足場」の3段階論、すなわち、1段階は教師が与える足場、2段階は児童が仲間や教師とつくる足場、3段階は児童自身でつくる足場の変容が可能かどうかを検証するための1年目の研究を小松市立第一小学校での現場教師との共同研究のもとで着手した。「考える足場」をつくる授業論により、能力混合クラスにおけるすべての児童の学力向上をはかる授業実践を積み重ねた成果として、スパイラルな指導の具体化として上級学年の指導内容の素地的学習を発展的な学習として組み込むことができること、スパイラルな指導を行なう場合に、既習問題を解きなおす活動から既習事項を振り返る足場が有効であることが見出された。さらに第一小学校との共同研究から、「考える足場」をつくる算数授業論の立揚からの5年と6年の学習指導案を作成した。 また、これまでの授業実践を論理的に考える力、発展的に考える力、読みとったり表現したりする力の3つの力を育てる観点から全国の授業実践をまとめ、「考える足場」をつくる算数科授業事例集(明治図書)を公刊した。
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